「外国人嫁」の国際社会学 ――「定住」概念を問い直す

2022年刊。 大野恵理 著/ 定価(本体4,600円+消費税)/ A5判上製/240頁/ ISBN978-4-8420-6597-7

◆結婚移住女性の移住先に埋め込まれた構造◆
 いわゆる外国人散在地域に居住する「農村花嫁」や「外国人嫁」と呼ばれた在日外国人女性たちに着目。彼女らを結婚移住女性として位置付け、そのモビリティに着目し、これまでの「定住」をあらためて問い直し、移住先社会に埋め込まれた非対称なジェンダー構造を明らかにする。


書籍


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主要目次

序 章 本書の問題意識/結婚移住女性をめぐる国際移動研究 
  問題意識/先行研究の検討/研究課題/用語の定義/調査方法/本書の構成

第1章 移住女性の「定住」をとらえる――「ホーム」をめぐる理論的検討
  移民研究における「定住」の議論とその限界/「ホーム」は″ Home,Sweet Home≠ナはない――フェミニスト地理学の知見/移り変わる「ホーム」をとらえる――A・ハーシュマンを援用して

第2章 農村空間のジェンダーと「ホーム」
  はじめに/「農村花嫁」としての結婚移住プロセス/結婚移住女性の農業・農外就労、再生産労働/新たな農家女性としての活動――地域住民とのトランスローカル農業ビジネス/農村社会と「ホーム」/小括

第3章 地域社会に埋め込まれたジェンダーと「ホーム」
  はじめに/家族からの「離脱」――結婚移住女性のライフストーリーから/「ホーム」の作り直しとジェンダー/小括

第4章 移民ネットワーク内のジェンダーと「ホーム」
  はじめに/社会的ネットワークの変容と形成/生活支援のネットワークの形成と分断/ネットワークからの「離脱」と新たな「ホーム」/移り変わる「ホーム」/小括

終 章 「ホーム」をめぐるジェンダーとモビリティ
  本研究の結論/今後の課題