国際開発協力レジーム論 ――制度・規範とその政治過程

2024年刊。 稲田十一 著 / 定価(本体2,800円+消費税)/ A5版並製/256頁/ ISBN978-4-8420-5588-6

◆国際支援・開発援助をめぐる国際制度の全体像◆
開発援助や国際支援は学際的な政策分野であり、関連する学問分野も幅広い。
国際的な援助協調の進展、パトナーシップ体制が重視される中で、国際社会の現実を踏まえて制度の全体像を整理、国際開発援助の歴史的展開やその最新の動向、現状・課題を学ぶ。


書籍


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主要目次

序  国際支援・開発援助をめぐる国際制度

第1章 国際開発支援の制度化
  1.「国際開発援助体制」の分析枠組み/2.「国際開発援助体制」の展開過程/3.各時代の「国際開発援助体制」の特徴/4.「国際規範」に影響を与える開発思想
第2章 国連システムを中心とする国際支援体制
  1.国連システムとその課題/2.国連の主導する国際支援の枠組みと規範/3.テーマ研究T―「人道的介入」論と「保護する責任」論/4.テーマ研究U―アフガニスタン支援とUNAMA
第3章 世界銀行を中心とする国際開発体制
  1.世界銀行とIMF/2.世界銀行の開発思想/3.構造調整レジームとPRSレジーム/4.テーマ研究T―インドネシア経済危機への世界銀行・IMFの対応/5.テーマ研究U―スリランカ債務危機と国際的枠組み
第4章 主要国のパートナーシップ体制
  1.OECD・DAC―主要国の政策調整の場/2.G7- 8(主要国サミット)の枠組みとその意義/3.G20の枠組みの成立と意義/4.国際援助協調とその進展/5.テーマ研究T―カンボジアにおける国際援助協調の盛衰/6.テーマ研究U―債務再編の国際的枠組みと中国
第5章 地域的枠組みとアジアにおける地域協力
  1.地域協力の枠組み/2.アジア太平洋における地域協力/3.CPTPPとRCEP/4.テーマ研究T―ASEAN Way/5.テーマ研究U―AMF(アジア通貨基金)構想
第6章 台頭するドナーとしての中国と国際規範
  1.台頭するドナーとしての中国/2.「ワシントン・コンセンサス」対「北京コンセンサス」/3.国際開発金融機関での中国の台頭/4.テーマ研究T―「質の高いインフラ」と中国/5.テーマ研究U―国際的援助規範と中国の「リベラル化」仮説
第7章 グローバル市民社会と国際規範形成
  1.NGOと市民社会/2.国境を越えた規範形成/3.カスケード型影響力波及のメカニズム/4.テーマ研究T―「航空券連帯税」の実現/5.テーマ研究U―「通貨取引税」構想