通俗小説論

――恋愛とデモクラシー

2018年刊。 広岡守穂 著/ 定価(本体2,200円+消費税)/ 四六判上製/280頁/分野:政治/政治一般・政治学/ ISBN978-4-8420-5021-8

◆日本では恋愛がデモクラシーをおし進めてきた◆
1890年から1960年までの恋愛小説(新聞小説)を通じて、家族道徳の変化をあとづける。
その家族道徳の大きな変化によって、戦後の激しいイデオロギー対立にもかかわらず民主主義が日本に定着していく過程を、デモクラシーの社会的側面から解明する。


書籍 主要目次

第一章 家庭小説――独身男女の恋愛は御法度だった
 第1節 家庭小説――第一次世界大戦以前の恋愛小説
 第2節 許されない未婚男女の恋愛
 第3節 家庭小説の新しさと結婚観の社会的構築
 第4節 家庭小説の最高峰『己が罪』

第二章 通俗小説の時代
 第1節 通俗小説――菊池寛の『真珠夫人』
 第2節 加藤武雄のヒューマニズム
 第3節 竹田敏彦が描いた女性たち
 第4節 川口松太郎の『愛染かつら』
 第5節 吉屋信子におけるジェンダーと義理人情

第三章 自己実現とものづくり
 第1節 自己実現とものづくり
 第2節 幸田露伴の『五重塔』から島木健作の『生活の探求』へ
 第3節 大衆小説に描かれたものづくり――矢野龍渓と白井喬二
 第4節 『国史挿話全集』と国民文学論――白井喬二の歴史意識
 第5節 自己実現と人格の完成との間――山本有三
 第6節 島木健作の『生活の探求』
 第7節 舟橋聖一の『悉皆屋康吉』

第四章 戦後民主主義と通俗小説
 第1節 戦後の新聞小説
 第2節 石坂洋次郎の『青い山脈』が描いた民主主義
 第3節 獅子文六――名馬は厩につないでおくわけにはいかない
 第4節 源氏鶏太の『三等重役』――民主主義とは経営家族主義なのか?