2023年刊。 佐藤宏美 著/ 定価(本体4,000円+消費税)/ A5判並製/264頁/分野:法律/国際法/ ISBN978-4-8420-4069-1
◆実体法・手続法上の諸論点を概観し問題点を浮き彫りにする◆
国際法の下で直接刑事責任を生じさせる国際犯罪の概念が発達したことにより、国際刑事法の実体的・手続的側面は非常に複雑なものとなった。
1990年代に複数の国際的な刑事裁判所が設立されて以来、国際刑事法は実体法・手続法の両側面において複雑な法体系を形成し、それらはさらに相互作用を及ぼしあいながら急速に発展している。そのような国際刑事法の複層的な規範構造を特に意識したうえで、実体法・手続法上の諸論点を概観するとともに、その問題点を浮き彫りにする。
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主要目次 第1章 序:国際法上の犯罪/「国際法上の犯罪」概念と国際刑事司法制度/本書の構成 第1部 直接的執行のシステム 第2章 狭義の国際法上の犯罪――コア・クライム:集団殺害犯罪/人道に対する犯罪/戦争犯罪/侵略犯罪 第3章 刑事責任の一般原則:罪刑法定主義の原則/犯罪の客観的要素/犯罪の主観的要素/犯罪実行への関与形態/上官責任/未遂/指導者犯罪としての共同謀議?/刑事責任の阻却事由 第4章 国際刑事法の直接的執行:ICC/ Ad hoc 国際刑事裁判所 第2部 間接的執行のシステム 第5章 間接的執行のシステムにおける実体法:コア・クライムの国内的訴追における刑事責任の一般原則/広義の国際法上の犯罪 第6章 国際刑事法の間接的執行 :刑事国際協力の必要性/間接的執行における管轄権の設定/刑事国際協力 第3部 国際刑事法の執行をめぐる諸問題 第7章 コア・クライム訴追の直接的執行と間接的執行をめぐる諸問題:国際刑事法の直接的執行と選別性の問題/間接的執行における訴追義務と移行期正義 |