企業不祥事と公益通報者保護

2020年刊。 日野勝吾 著/ 定価(本体6,500円+消費税)/ A5判上製/360頁/分野:法律/労働法/ ISBN978-4-8420-3506-2

◆公益通報者保護法の抜本的改正に向けての提言◆
労働者が組織内で生じる違法・不正行為に対して、何のしがらみもなく、断固たる意思で「ダメなことはダメ」と声を出すことができる社会を形成すること、これが本書の希求すべきコンセプトである。


書籍 主要目次
【序章】 内部告発・公益通報を保護すべき法的価値
   本書の検討内容と射程/問題の所在/公益通報者保護法規制のあるべき姿/公益通報者保護法のメッセージ性
【第1章】 公益通報の意義と公益通報者保護法
   はじめに/公益通報者保護法の概要/公益通報者保護法の施行状況と実態調査/公益通報(内部告発)に関する主な裁判例の動向/公益通報者保護法の実務的問題点について/むすびにかえて−今後の公益通報者保護法のあるべき姿について
【第2章】 イギリス法における公益通報者保護
   イギリスの公益情報開示法をモデルとしたわが国の公益通報者保護法/公益情報開示法の概要等/公益情報開示法改正後の実態/イギリス公益情報開示法(改正後)からわが国の公益通報者保護法への示唆
【第3章】 労働組合による公益通報者保護とEU公益通報(内部通報)者保護指令によるインパクト
   はじめに−笛を吹いて警鐘を鳴らす人がいる社会/わが国における内部告発・公益通報をめぐる労働組合の意義と役割/イギリスとEUにおける公益通報者保護に関する趨勢と分析/おわりに−笛を吹いて警鐘を鳴らす人がいなくなる社会
【第4章】 公益通報者の支援に関する意義と課題
   はじめに−なぜ「保護」とともに「支援」が必要なのか?/公益情報開示法の概要等/公益通報者保護法と通報者支援との関係/イギリスにおける公益通報者の民間支援団体Protectの現状等/公益通報者の「支援」のあり方と既存組織・団体の活用についてむすびにかえて−「支援」体制の整備と法的「保護」の再構築kに向けて
【第5章】 消費者団体訴訟制度と公益通報者保護制度との関係性
   はじめに−「日本版クラス・アクション」と内部告発/特定適格消費者団体に対する公益通報とそれをカバーする公益通報者保護法の重要性/通報準備行為の正当性/むすびにかえて−公益通報者保護法の新たな展開とその方向性
【第6章】 公益通報者保護制度の役割と制度活用に向けた課題
   はじめに/消費者保護政策の一環として立法化された公益通報者保護法/公益通報者保護法の登場による功罪/公益通報者保護法の活用に向けた具体的検討−最終報告書を素材にして/むすびにかえて
【第7章】 公益通報者保護の行方
   はじめに−通報者は公益通報者保護法により確実に保護されているといえるのか/公益通報者保護法の複雑な要件と通報意思/内部告発と公益通報をめぐる裁判例の趨勢と分析等/公益通報者保護法の今後に向けて/おわりに−公益通報者保護法の法政策
【第8章】 内部告発・公益通報に関する判例の展開
   オリンパス事件/大阪市(河川事務所職員・懲戒免職)事件/千葉県がんセンター事件/世田谷保健所事件/学校法人矢谷学園ほか事件/大王製紙事件/武生(福井)信用金庫事件/学校法人常葉学園(短大准教授・本訴)事件/公立大学法人岡山県立大学ほか事件/イビデン事件
【終章】 持続可能な公益通報者保護制度の再設計へ向けて
   はじめに/公益通報の促進と企業風土の改革/内部通報制度の持続可能性/公益通報者保護制度の未来/これから公益通報者保護法はどこへ向かうのか